教師の経験を「コンテンツ」と「収益」に変える

教師の経験をコンテンツ化し、価値提供と収益につなげる考え方

教師として働いていると、毎日たくさんの経験が積み重なっていきます。

授業をつくる。
教材を研究する。
学級経営を工夫する。
校務を改善する。
本や研修から学ぶ。
失敗して、方法を変える。

そうやって何年も働いていると、自分の中にはかなりの知識や技術、経験が蓄積されています。

前の記事「教師が発信する意味」では、

一人の教師が時間をかけて得た知恵を、その教室だけ、その学校だけで終わらせるのはもったいない。

という話を書きました。

では、その経験を発信したら、それで終わりなのでしょうか。

私は、もう一歩先があると思っています。

自分の経験を整理する。
文章、教材、音声、動画、書籍、講座などの形にする。
必要としている人へ届ける。
そして、提供した価値に対して収益が生まれる仕組みをつくる。

私は、ここまで含めて、「教師の起業術」だと考えています。


目次

教師の経験は、そのままだと消えていく

例えば、今年とてもいい授業ができたとします。

  • 何冊も本を読み、
  • 教材を研究し、
  • 発問を考え、
  • ワークシートをつくり、
  • 実際に授業をする。
  • 子どもの反応を見ながら、何度も修正する。

そこには、かなりの時間と労力が使われています。

でも、何も残さなければ、その経験は少しずつ忘れていきます。

数年後には、

「あの授業、どうやったんだっけ。」

となるかもしれません。

授業だけではありません。

  • 学級経営でうまくいったこと。
  • 仕事を効率化するためにつくった仕組み。
  • 研修で学んだこと。
  • ICTやAIを使って試したこと。
  • 教師として考えてきたこと。

こうした知恵も、意識して残さなければ、自分の中だけで消えていきます。

だから私は、

経験を、残る形に変える。

ということが大切だと思っています。

経験を「コンテンツ」に変える

「コンテンツ」というと、少し大げさに聞こえるかもしれません。

でも、私はもっと広く考えています。

ブログの記事。
note。
SNSの投稿。
音声。
動画。
教材。
研修資料。
Kindle。
講座。

こうしたものは、すべてコンテンツです。

例えば、「今日の授業で、こんなことに気づいた。」という経験を文章にする。

それだけでも、頭の中にあった経験が外に出ます。

一年後にも読めます。
誰かに届けることもできます。
その文章をもとに、音声で話すこともできます。
いくつかの記事がたまれば、一冊の本にまとめることもできます。

一つの経験が、

一度きりで消費されるものから、何度も使えるものへ変わっていく。

これが、コンテンツにする大きな意味だと思っています。

でも、「残すだけ」では続かない

ここまでなら、「教師は自分の経験をどんどん発信しましょう。」という話で終わります。

でも、私はそれだけでは不十分だと思っています。

なぜなら、

教師は、すでに忙しいからです。

授業をする。
教材研究をする。
子どもと向き合う。
校務をする。
保護者対応をする。

それだけでも、一日の多くの時間を使います。

その上で、

自分の実践を振り返り、
他の人にも分かるように整理し、
文章を書き、
教材を整え、
図や資料をつくり、
発信する。

これは、かなりの時間と労力が必要です。

自分の教室で実践して、

「今年はうまくいった。」

で終わる方が、圧倒的に楽です。

それでも、わざわざ自分の時間を使って、他の誰かが利用できるところまで整える。

それを、

「教育のためになるから。」「誰かの役に立つから。」という善意だけで続けてもらう。

私は、それでは長く続かないと思っています。

だから、「収益」という仕組みが必要になる

ここで出てくるのが、

収益

という考え方です。

教師の世界では、お金の話をすると少し身構える人もいるかもしれません。

「教育でお金を稼ぐの?」

「教師がお金儲けを考えるの?」

そんな印象を持つ人もいるでしょう。

でも、私は少し違う見方をしています。

例えば、一人の教師が10年間かけて身につけた技術があるとします。

たくさん本を読む。
研修に参加する。
授業をする。
失敗する。
改善する。

それを何度も繰り返して、ようやく身につけたものです。

その経験を、他の教師が学べるように一冊の本へまとめる。

あるいは教材にする。
動画にする。
音声講座にする。

そこには、その教師が積み重ねてきた10年間だけでなく、

他者が使える形にするための、新たな時間と労力

も使われています。

そして、そのコンテンツを必要としている人がお金を払い、つくった人に対価が戻ってくる。

私は、それは自然なことだと思っています。

価値を届けた人に、対価が戻る

本を書けば、著者に印税が入ります。
研修で講師をすれば、講師料が支払われることがあります。
教材をつくって販売すれば、制作者に収益が入ります。

これは、

価値を提供した人に、対価が戻る

という仕組みです。

教師の経験をコンテンツにすることも、本質的には同じだと思っています。

自分が時間をかけて得た知識や経験を整理する。
必要としている人が使える形にする。
それによって、その人の時間が短縮されたり、問題が解決したり、新しいことができるようになったりする。
そこに価値があるのであれば、対価が発生してもいい。

むしろ、

価値を生み出した人に対価が戻るからこそ、次の価値をつくることができる。

私は、ここが重要だと思っています。

収益化は、発信を続けるための仕組みでもある

例えば、休日に10時間かけて教材をつくったとします。

完全なボランティアであれば、

「そこまでしてやらなくてもいいか。」

と思うのは自然なことです。

教師にも生活があります。
家族との時間があります。
休む時間も必要です。
趣味を楽しむ時間も必要です。

だからこそ、

コンテンツをつくったことで収益が生まれる。
その収益で、本を買う。
研修を受ける。
新しいツールを導入する。
制作環境を整える。
自分の時間をつくる。

そして、そこで得たものから、また新しい実践やコンテンツが生まれる。

こうなれば、

発信やコンテンツ制作を、善意だけに頼らず続けることができます。

収益化は、

単に「お金を稼ぐための仕組み」ではありません。

価値提供を持続させるための仕組み

でもあるのです。

「教育」と「お金」を切り離しすぎない

もちろん、学校で行う教育活動を、お金儲けのために行うわけではありません。

教師には職務上の責任があります。

子どもや保護者の情報を使って収益化することもあってはいけません。

また、現職の教師であれば、兼業に関するルールや服務上の制約を確認し、それを守る必要があります。

これは大前提です。

その上で、

自分がこれまで身につけてきた一般化できる知識や技術を、

勤務時間外に、
自分の時間を使って、
誰かが利用できる形に整理する。
そして、それを必要とする人に提供し、対価を受け取る。

そこまで、

「教師だから無償でやるべきだ。」

と考える必要はないと私は思っています。

教育に関わることと、正当な対価を受け取ることは、必ずしも矛盾するものではありません。

教師は、すでにコンテンツの材料を持っている

「コンテンツをつくる。」

「収益化する。」

という話になると、

何か特別なものを生み出さなければならないと思うかもしれません。

でも、教師にはすでに材料があります。

これまでつくってきた授業。
教材。
読んできた本。
失敗した経験。
学級経営で悩んだこと。
仕事を効率化するために工夫したこと。
ICTやAIを使って試したこと。

教師として何年も働いているなら、その中にはたくさんの経験が蓄積されています。

必要なのは、
まったく新しいものをゼロから生み出すことではありません。

すでに持っている経験の中から、誰かにとって価値のあるものを見つけ、整理し、届けること。

そこからコンテンツは生まれます。

「過去の自分」が、コンテンツを考えるヒントになる

ただ、自分が持っている知識は、自分にとって当たり前になっています。

だから、

「こんなの、誰でも知っているだろう。」

と思ってしまいます。

そんなときは、

「数年前の自分に教えるなら、何を伝えるだろう。」

と考えてみるといいと思います。

初任者の頃に知りたかったこと。
授業がうまくいかず悩んでいた頃に欲しかったもの。
仕事が終わらなかった頃に知りたかった方法。
ICTが分からなかった頃に欲しかった説明。

自分が時間をかけて解決した問題は、今、同じところで悩んでいる誰かがいるかもしれません。

そこに、コンテンツの種があります。

一つの経験から、複数の価値を生み出す

私は、コンテンツをつくるとき、

「一回使って終わり」にしない

ということも大切だと思っています。

例えば、研修で話した内容がある。
そのまま終わらせず、記事にする。
記事をもとに音声で話す。
さらに内容を整理して、教材にする。
複数の記事がたまったら、一冊のKindleにまとめる。
必要であれば、講座としてさらに詳しく伝える。

すると、

一つの経験や学びから、さまざまな形の価値を生み出せます。

一度使った時間が、
未来にも価値を生み続けるようになります。

これは、教師の仕事術で私が大切にしている、

仕事を「資産化する」

という考え方にもつながっています。

AI時代は、コンテンツ化のハードルも下がった

今は、自分の経験をコンテンツにするハードルも大きく下がりました。

文章を整理する。
構成を考える。
図解をつくる。
音声の原稿をつくる。
教材を整える。

AIは、こうした作業をかなり支援してくれます。

以前なら何時間もかかっていた作業を、短時間でできるようになりました。

だからこそ、
教師が持っている経験を形にすることは、以前より現実的になっています。

ただし、AIには持っていないものがあります。

それが、

あなた自身の経験です。

目の前の子どもたちと向き合ったこと。
失敗したこと。
悩んだこと。
試行錯誤したこと。
何年も教師として働きながら考えてきたこと。

AIは、それを整理することはできます。

別の形へ変換することもできます。

でも、

経験そのものを生み出したのは、その教師自身です。

そこがコンテンツの核になります。

経験から収益が生まれる循環をつくる

ここまでの話を整理すると、教師の経験は、次のように変わっていきます。

  1. 経験する。
  2. 整理する。
  3. コンテンツにする。
  4. 必要としている人へ届ける。
  5. 価値が生まれる。
  6. 対価として収益が生まれる。
  7. その収益を、次の学びや実践へ使う。
  8. また新しい経験やコンテンツが生まれる。

私は、この循環が大切だと思っています。

単に、「教師が副業でお金を稼ぐ。」という話ではありません。

自分の経験から価値を生み出し、その価値が誰かに届き、その対価が次の価値を生み出す。

この循環をつくることです。

教師の経験を「資産」に変える

教師として過ごしてきた時間は、その日だけのものではありません。

授業をつくった経験。
子どもと向き合った経験。
失敗した経験。
学んだこと。
考えたこと。
工夫したこと。

そこには、たくさんの価値があります。

それを自分の中だけで終わらせず、

文章にする。
教材にする。
音声にする。
動画にする。
本にする。
講座にする。
そして、必要としている人へ届ける。
そこで価値が生まれれば、正当な対価を受け取る。
その対価を、また次の学びや実践へ使っていく。

そうすることで、

教師として積み重ねてきた経験が、継続的に価値を生み出す「資産」へ変わっていきます。

発信するだけではなく、コンテンツとして残す。
残すだけではなく、必要な人へ届ける。
届けるだけではなく、価値に対する対価が戻ってくる仕組みをつくる。

そして、その対価から、また新しい価値を生み出す。

私は、

この循環をつくることこそ、「教師の起業術」の一つの形

だと考えています。


教師の仕事を、もっとシンプルに。

毎日の仕事に追われ、
「もっと余裕を持って働きたい。」
そう感じたことはありませんか?

「教師の仕事術 5日間プログラム」では、

  • 教育の生産性を高める4つの仕事領域
  • 定時退勤を叶える3つのマインドセット
  • 朝時間で事務処理を終わらせるルーティン
  • 授業効率化と質を両立する3つの視点
  • 校務分掌をスマートに進める仕組み化

を、5日間の音声と文章で無料でお届けしています。

仕事だけでなく、自分や家族との時間も大切にしたい先生へ。

▶ 教師の仕事術 5日間プログラムはこちら

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次